家賃保証会社のメリットと現代の制度が抱える問題

■家賃保証会社の業務内容とは?

家賃保証会社は万が一家賃が滞納された場合に借主に代わって家賃を納入してくれる、貸主にとっては非常に安心できるものとなっています。

従来は万が一家賃の支払いが行えなくなってしまったときのために、連帯保証人を設定しその連帯保証人に借主に代わって家賃を支払ってもらうことが一般的で、契約書もこの仕組みに準じたものとなっていましたが、連帯保証人を設定することが難しい場合も近年では増えており、そのような人に対して賃貸を行うことができない事は貸主にとってもビジネスチャンスを失うデメリットとしての要素が非常に高くなっている実態があることから、家賃保証会社の需要が非常に大きくなってきているのです。

長く続く不景気により、住宅に対する認識が大きく変わっています。従来は賃貸住宅を借りる場合には少しでも良い住宅を選んで借りたいと言う意識が強く、またそのために親戚や知人に連帯保証人を依頼して借りることが一般的となっていましたが、現代では経済的な理由から高額の家賃を支払うことができず、できるだけ安い賃貸住宅を探す人が増えている現状があります。

加えて自分の資産やお金を守りたいと言う人も多く、親戚や知人から連帯保証人を依頼されても断る人が増えていることから、このような条件の住宅を借りることができないと言う人も非常に増えているのです。

そのため家賃が高額でも保証人や連帯保証人が不要な物件にその需要が集まってしまう傾向があり、これらを取り扱っているのが大手の不動産業者が多いことから個人的に住宅を貸したい人や、高額な物件等にはその需要が集まらない状況となっています。これにより効果的な土地活用をすることができないと考える人も多く、様々な問題を発生させているのです。

■家賃保証会社を利用するメリット

その中で登場したのが全保連などの家賃保証会社で、保証料を徴収する代わりに万が一家賃を滞納した場合や支払えなくなった場合などに借主に代わって家賃を支払う仕組みとなっており、連帯保証人を必要とする物件であってもその保証人の代わりとして利用することで貸主と借主の両方にメリットを与えるものとして注目されています。

その保証料は物件の価格や借主の信用度外により様々ですが、連帯保証人となってくれる人がいない借主にとっては以上に利便性が高く、広く利用されるようになっていったのです。

しかし、最近では連帯保証人を用意することができる場合でも家賃保証会社と契約することが必須となっている物件が増えています。

これは契約上借主が家賃を支払うことができなくなった場合、連帯保証人がその責任を全て追う事になっていますが、連帯保証人もその責任を追うことが経済的にできない場合には貸主は支払われていない家賃を徴収することができなくなってしまう恐れがあるためです。

実際に長く続く不景気により多くの人が十分な収入を得ることができずに家賃を支払うことができないと言うケースも非常に増えており、また連帯保証人自身もその支払いを行うことができなくなってしまうというケースも非常に増えているのです。

■現代の制度の問題点

そのためこれらのリスクを減らすために多くの場合には家賃保証会社を設定することが契約の条件としているケースが増えており、その保証料を支払うことが借主に求められるようになっています。

そのため、連帯保証人を用意して経済的にも非常に安定している人であっても、その契約を結ばなければならず、家賃に加えて保証料を毎月支払わなければならないと言う経済的負担が義務付けられることになるのです。

その背景には保証会社と不動産会社や貸主の様々な思惑があります。保証会社は実際には連帯保証人をつけることができない人のサポートすることが主な業務となっていますが、このような人は保証会社に対する保証料を支払うこともできない場合も多く、会社としての利益を上げることが難しい状況となってしまうことも少なくありません。

そのため実際には保証をすることが必要ない借主からも料金を徴収したいと言う思惑があり、その思惑を実現するために不動産会社や貸主に対して契約条件として家賃保証会社を利用することを義務づけてもらい、その代わりにリベートを支払うと言う構図ができているケースが多くなっているのです。

これにより近年の多くの賃貸契約では保証会社をつけることが賃貸契約を結ぶ上での必須の条件となっており、保証人を用意することができるかどうかにかかわらずこの条件を満たさない限りは賃貸契約をすることができないケースが増えています。

本来保証会社は連帯保証人を用意することができない人に対してこの代わりとしてサービスを提供することが主な業務となっていましたが、それだけでは利益を上げることができず、契約条件に利用することを必須とすることで保証会社を利用する必要のない人からも保証料を徴収することができる仕組みを作り上げているのです。

これにより借主の経済的負担が大きくなる傾向を生んでいるほか、契約が複雑化し様々なトラブルを生み出すことにつながっている場合も少なくありません。